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Little Blue Farm 第3章フィナーレ

この畑、Little Blue Farmをスタートさせたのが2014年8月のことになる。それからまるまる6年。かみさんと毎週ここに通い、畑仕事というか畑遊びをしながらあちこちに溜まった心身の錆を落としつつ、少しずつ自然のリズムを取り戻していく楽しくかけがえのない時間だった。悲しい別れもこの畑があったから乗り越えられたと思う。

 

Little Blue Farmは自分なりに農と食について仮説を確かめ実験する場でもあったし、時折り来てくれる友人たちとの憩いの場でもあった。何よりも僕ら夫婦にとっては放電と充電をするための大切な時間であり場だった。手探りで始めた畝立てと種まき。畑仕事の後、たき火セットの周りで楽しんだコロッケパーティー、黙々と雑草を取る時間。毎年威力を増しながら襲ってくる台風、カラス軍団によるとうもろこし全滅事件、大風・大雪での資材テント崩落など、毎年のようにいろいろな事件があった。思い出は尽きない。

 

毎週、高速を飛ばして通うこと何回だっただろうか。数えてはいないが、年間40回以上は行ったはずだからトータル240〜250回は通っただろうか。もはや最近では生活リズムのベースでもあり身体の一部みたいなものにまでなっていた。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大で思うように行けない事態になり、途中から手伝ってくれるようになった近所の方に引き継ぐと決めた。やはり畑は毎日のように行けるところになければダメなんだという当たり前の事実を思い知らされた末の結論だ。

 

千葉の有機農業教室で学び真崎さんと出会ったのが第1章とすると、この畑で真崎さんとぼくら夫婦の3人でいろいろ実験したのが第2章。真崎さんが仕事と学びでいったん離れ、ぼくら夫婦で預かったのが第3章。第3章はこれで幕を閉じる。そしてLittle Blue Farmの第4章は場所を移してスタートさせる。真崎さんは浜松か、ぼくらは房総か三浦か。富士山の西と東の両方からどう展開させるか。今は楽しみしかない。