シン・ニホン

4月の末に出会った『第4次産業革命』(日経BP社)に続いて、ぐらぐらと揺さぶられる本に出会ってしまった。安宅和人さんの『シン・ニホン』(ニュースピックス)がそれだ。僕を含め、多くの人が漠然と感じてきた日本の危機を動かしようのないデータと共に目の前に突きつけてくる。読後、興奮して眠れなくなってしまうような経験は久しぶり。個人的にはこれほどガツンと来たのは初めてなくらいだ。少なくとも僕個人にとっては超弩級の1冊だと思う。COVID-19の非常事態宣言は解除され、日常生活は少しずつ戻るかもしれないが、実体経済の痛み具合は想像を絶するだろう。本書はその直前に発行されたもので、ここに示された復活への道筋はさらに困難なものになってくると思う。でも、この道の先に未来のニホンがあることは確かなように感じる。